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亀尾 裕; 田中 究; 安田 麻里; 島田 亜佐子; 上野 隆; 星 亜紀子
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の事故では、原子炉施設の損壊により放射性核種を含む汚染水(滞留水)やガレキ,伐採木等が多量に発生した。これらの廃棄物に対する処理・処分方策を検討するためには、まず対象となる廃棄物の放射能性状を把握することが必須となる。このため、これまでに原子力機構で開発を行ってきた、研究施設等廃棄物を対象とする放射性廃棄物分析法に基づき、福島事故廃棄物の分析を実施した。研究施設等廃棄物に比較し、事故廃棄物には核分裂生成核種(FP核種)が多量に付着していたため、妨害核種の混入や検出限界値の上昇等の課題が生じたが、FP核種を効率的に除去するステップを分析フローに追加した結果、迅速かつ信頼性を有した事故廃棄物の放射能分析が可能となった。本報告では、(1)アクチニドやFP核種を対象とする放射能分析法の概要、(2)福島第一発電所構内における試料採取の状況、(3)これまでに把握した事故廃棄物の放射能性状、について述べる。